本記事は組込みエンジニアに関する以下の疑問を解決します。
- 多種多様な言語や環境をどのように使いこなしている?
- 効率的にスキルアップにはどうすればいいの?
ITエンジニアの中でも組込みエンジニアはより多くの言語や環境を用いて開発を行っています。
同じ企業の製品を開発する際に、旧製品と新製品で開発環境が全く異なることは珍しくありません。
では、実際に開発をしているエンジニアはどのようにして様々な状況に対応するスキルを身につけているのでしょうか。今回は組込みエンジニアが効率的にスキルアップする方法を解説します。
組込みエンジニアの開発スキルがどの程度必要なのかについては別記事にまとめていますので、以下の記事を参照ください。
過去の経験から推測するスキルを身につける
開発する際に必要な言語や環境をマスターしている状態だとスムーズに進めることが出来るのですが、
始めから何でも扱えるエンジニアはいません。
ではどのように適応しているのか、というと過去の経験から推測して対応します。
最低1つのプログラミング言語を深く理解する
プログラミング言語は、根本的な仕組みが似ていることが多いです。
例えば、C言語が使えるとBASICなどの手続き型言語が習得しやすく、さらにオブジェクト指向の考え方を身につけるとC++、Java、Pythonが理解できるようになります。
開発用のプログラミング言語が使えると、内容が近いVBAなどの文書作成時に効率アップが期待できる言語も容易に使えるようになります。
このように、連鎖的に幅広く言語を身につけることが可能となります。
開発で使用した環境情報をまとめる
どのようにソースコードを書いたら効果的か、OSの使用方法やクセの把握、開発環境の構築方法やカスタマイズ方法を深く理解することで他の状況でも対応できるようになります。
他者から情報収集を行う
他プロジェクトメンバーや他社エンジニアと交流を通して情報交換を行います。
自身が関わるプロジェクトは1年に1~2程度なので一人ではそこまで多くの情報を入手できません。
他者と様々な情報を共有することで、後に自身が同様の環境で開発することになった際に知見として役立つことが出来ます。
それでは、具体的にどのような情報交換をすればいいのか解説します。
工数・期間
開発規模や掛かった工数・期間情報は見積もりをするためにとても重要な情報です。
通常、見積もり根拠や実績との乖離情報は経験しないと手に入らないですが、情報を共有することが出来れば貴重な資産として使用できます。
プロジェクトの体制やメンバーのスキル情報も併せて入手することで、より精度の高い情報として扱うことが可能です。
開発言語・環境
言語習得に掛かった時間や、環境を使用する上での注意点・挙動のクセなどが分かっている状況だと開発の立ち上がり期間の短縮が期待できます。
環境がうまく使用できずに非効率な開発となるケースは多いので、セットアップの仕方や目的ごとの使い方も共有できると効率的です。
ハードウェア情報
搭載するデバイスのクセ(制御する際に気を付けることやデータシートの注意点)はメーカーごとに異なるので使用者からの情報は役立ちます。
メーカーや販売代理店の情報を入手するだけでも、デバイス選定の際に使用できるので選択肢が増えることになります。
セミナー情報を共有する
最新技術や業界の動向を知るために社外セミナーや展示会に参加するエンジニアは多いです。
しかし、業務を調整しながら参加することになることや有料であるケースもあるため、全てに参加できることはありません。
このような場合は、チームメンバや知り合いと参加するテーマを分担して後で内容を共有するのが有効です。
共有できる人数が多いほど、多くの情報を共有できるので自身がより興味がある内容が見つけられるかもしれません。
注意点としては、入手した資料を他社に展開するのは禁止されるセミナーもあるので情報を扱う際のルールはあらかじめ確認が必要です。
まとめ
- 1人だけで多くの情報を入手し、知見として習得するのは難しいです。
- 周囲のエンジニアと情報共有することが効率的です。
- 自身が携わったソフトウェアやハードウェアの情報はまとめておきましょう。
- セミナー情報は複数名で分担して共有しましょう。
- 日々の業務でより深く物事を考えて対応することで、推測するための引き出しが増えます。
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