ITエンジニアに英語力が必要な理由は?得られる5つのメリットを解説

エンジニア

グローバル化によって海外企業と関わりを持つエンジニアは増えています。「自分はプログラマとしてソースコードを作成するだけだから英語力は不要」という考えだと、自身の仕事の幅や与えられる役割が狭くなる可能性があります。

また、グローバル化の状況でITエンジニアとして活躍するために英語力はなぜ必要なのか、具体的な業務をイメージして説明できる方はあまり多くないかもしれません。

本記事ではソフトウェアエンジニアに英語力が必要な理由と、英語習得で得られるメリットについて業務業務事例を交えて解説します。

この記事を読むと以下の疑問を解決することが出来ます。

  • エンジニアに英語力が必要な理由は?
  • 英語力を向上させることにメリットはある?
  • 実際にソフトウェア開発をするために英語は必要
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ITエンジニアに英語が必要な理由

日本国内で仕事をしている場合、英語力は不要と考えるかもしれません。しかし円滑な開発業務を行う上で英語力が必要な状況は多く存在します。

それでは、具体的な状況と共にその理由を説明します。

規格や法律を理解する必要があるため

海外で販売する製品を開発するには、その国で決められた規格や法律に従わなくてはなりません。
例えば、アメリカ向けに医療製品を販売するにはFDAの認証を取得しないといけません。認証を取得するために、ソフトウェアはISO62304に準拠して開発をする必要があるのですが、文書は英語で記載されています。
内容を正しく理解するために英語力(読解力)が必要となります。

また、認証取得のために海外のコーディネータやコンサルタントとエンジニアが密なやり取りを行うこともあります。
認識の違いを発生させないために最低限の英会話ができるかどうかも重要なポイントです。

技術情報が英語表記であるため

製品に搭載するデバイスが海外製の場合、データシートやテクニカルノートは英語表記になります。
間違った解釈をしてしまうと十分な性能を発揮させることが出来なかったり、間違った使い方でソフトウェアを作成した結果大きな問題が発生するリスクがあります。

大抵の場合、日本の代理店経由でデバイスを購入するので質問は日本語で問題ないことが多いですが、日本語訳された文書が入手できることは殆どないので、英語力(読解力)が必要です。

オフショア開発を採用するため

コストメリットによってオフショア開発を採用している企業は多く存在します。
オフショア先のエンジニアと十分なコミュニケーションを取るために、日本語とオフショア先の言葉を話すことが出来るブリッジエンジニアがセットとなって契約することになります。

オフショア開発ではこちらの要望や質問はブリッジエンジニアに日本語で伝え、ブリッジエンジニアが現地エンジニアに英語で伝える、という伝言ゲームのようなやり取りで仕事を進めます。

現地からのアウトプット資料や問い合わせなども英語表記なので、ブリッジエンジニアが日本語に翻訳して提示されます。

ブリッジエンジニアの日本語能力はその時によって大きな差があります。日本語があまり得意でないエンジニアがアサインされ、結果的に間違った理解で情報が伝わると作業の手戻りが多く発生して、思った通りにコスト削減が出来なかったという結果になることもあります。

この時に英語力を持っているメンバーがいると、ブリッジエンジニアが正しく情報を伝えられているか、提出物の翻訳が正しいかどうかのチェックが可能です。

また、十分な英語力を持っていると、そもそもブリッジエンジニアは不要になるので、その分コストを下げることが出来ます。
一般的にオフショア開発は現地エンジニアの単金は安くても、ブリッジ役エンジニアの単金は高額です。

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英語力を身につけることのメリット

企業方針で英語が不要なケースでも、個人として高い英語力を身につけることのメリットは大きいです。

個人としてのキャリアアップに関するメリットを5つ紹介します。

最先端の技術情報を入手できる

どの技術分野でも最新の技術情報は海外から入手できることが圧倒的に多いです。
海外の文献を読む読解力やセミナーに参加できるリスニング力があると、いち早く情報を手に入れることが出来るので、開発のスピードを速められることが出来ます。

規格や法律が更新された場合も、他社より早い対策を検討することが出来ます。
情報の取りこぼしで海外展開が出来なくなることもあるので、大きなメリットになります。

海外で働くことが出来る

グローバル企業で働いている場合は、海外出張や出向が可能になります。
技術力が優秀でも英語力が低いと日本国内でしか活動することが出来ません。

多少技術力が低くても英語力があるだけで海外で働くチャンスがあり、実現すると日本では経験できない多くのことが経験できます。幅広く、高い技術に触れられることになるので、技術力は上がっていきます。

大抵は全員に海外進出のチャンスがあるわけではなく、TOEICスコア〇〇点以上、などの条件がついているので、大企業に勤めている人全員が実現可能なわけではないのです。

転職時に有利になる

現在勤めている会社で海外進出の機会がなくても、転職することでキャリアをのばすことは可能です。
エンジニアの場合、英語力を第一に求められることはそこまで多くないですが、逆に英語力があるとそれだけで大きなメリットになります。

エンジニアとしてだけでなく、商品企画など知見を活かして別カテゴリの業種に転職が出来る可能性も広がります。

役職待遇をもらえるケースもあり、給与の大幅増加が期待できます。

オフショア開発が出来る

日本よりも安い開発費で海外に発注することで、会社の業績に貢献することが出来ます。
英語が使用できると、現地のエンジニアと直接やり取りができるので認識ズレなどが発生しづらい状況になります。

現地のエンジニアもブリッジを挟むより、直接関係者と関りを持てることでモチベーションが上がり生産性向上につながることも期待できます。

年収アップが期待できる

一定レベルを超えた英語力を習得すると会社の待遇が上がる可能性があります。
特にグローバル企業は英語力のある人材を求めているので、高評価による年収アップが期待できます。

企業の方針によっては、TOEICスコアを人事評価のポイントに設定している場合もあります。
英語力が高い場合は、開発スキルが人並でも他の人と差別化を図るチャンスとなります。

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ソフトウェア開発に英語が必要かどうか

ソフトウェア開発業務自体に英語が必要かどうかを補足説明します。

プログラミングに英語は不要

プログラミング言語は英語表記で記載されているように見えるので、まったく知見がない人からすると英語力がないといけないという考えになってしまうかもしれませんが、実際は英語力は不要です。

言語ごとのルールさえ把握すれば、基本的に誰でもプログラミングはできるようになります。
英語力というよりは論理的思考力のほうがはるかに必要なスキルになります。

情報収集に英語は必要

規格、法律の調査や技術的なアルゴリズムを調べる(Googleで調べることが殆どです)と英語の文献しか存在しないことが多くあります。

内容を理解しなくてはならないので英語が必要です。
しかし、多くのケースで英語翻訳ツールを使用して日本語訳します。
DeepL Proなど情報漏洩のリスクが少ないツールが使用可能であれば、実は英語力はそこまで必要ではないかもしれません。

ただ、自身の高い英語スキルで業務を進められるほうが生産性は高いと思います。

まとめ

エンジニアに英語力が必要、と言われる理由は以下の3点です。

  • 規格や法律を理解する必要があるため
  • データシートやテクニカルノートが英語表記であるため
  • オフショア開発を採用しているため

英語力を身につけると自身のキャリアアップの可能性が大きく広がります。

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