この記事を読むと以下が分かります。
- 未経験者や現役ITエンジニアのIT転職が可能な年齢
- 転職に有利な資格
- 転職を有利に進めるコツ
ITエンジニアの転職は若い人が有利と言われることが多いです。これは新しい技術が次々と出てくる中で、年齢が上がるほど内容を吸収しづらくなり仕事で必要なスキルが身につかないから、という理由があります。
また、一昔前の残業・徹夜が当たり前に行われていた当時のイメージで「若い人のほうが体力があって仕事を続けられる」という人もいます。
実際にITエンジニアの転職は何歳までが限界なのでしょうか。
様々な情報をまとめて紹介します。
転職の年収アップに関する方法は以下の記事を参照ください。
転職でITエンジニアが年収アップする4つの方法を実例とあわせて解説
未経験者のIT転職が可能な年齢

未経験者がITエンジニアとして転職する場合の年齢制限はありません。ただし、前職の経験や希望する職種によって転職難易度は大きく変わってきます。
評価エンジニア
評価エンジニアは開発された製品やソフトウェアを検証するエンジニアです。
ソフトウェアの単体試験や結合試験といった、比較的開発者に近い位置で評価をする場合や、製品としてのシステム試験をするといったユーザーに近い位置で評価をする場合もあります。
評価エンジニアは未経験者でも実施できる業務が多く、年齢に関係なく転職可能です。
作業場所によっては時短業務が許可されているケースもあり主婦が実施していることもあります。
試験仕様を作成できるスキルを身につけることが出来ると、収入は大きく増加する可能性が高いです。
プログラマ
プログラマはシステムエンジニアが作成した設計書に従ってプログラムをするエンジニアです。
一般的にITエンジニアと聞くと、この職種をイメージする方が多いです。
プログラムだけを行う場合と、単体・結合試験までを自身で行う場合があります。
どちらにしても開発で必要なプログラミング言語が使用できる必要があり、未経験での転職は年齢が上がるほど難しくなります。
これは会社としても年相応の経験者を求めていることや、必要に応じて年下社員の教育も期待している部分があるからです。30歳を過ぎてから未経験プログラマとして転職する場合、採用されたとしても新卒社員と同等の収入レベルになる可能性があります。
SE・プロジェクトマネージャ
SEはシステムエンジニアのことで、仕様を元にソフトウェアのアーキテクチャを決めるなど基本設計や詳細設計の一部を行うエンジニアです。
規模によっては自身でプログラムも行うケースもありますが、主に最適なソフトウェアとなるために様々なルールを決めることが多くなります。
プロジェクトマネージャも同様にプログラムを作成することは殆どなく、プロジェクトが円滑に進められるためのルールを決めたり、ソフト以外の部門とやり取りを行うことがメインの業務です。
これらの職種はITスキルよりコミュニケーション力や調整力がとても重要なので、年齢や経験に関係なく転職できる可能性があります。
前職で管理業務経験がある、コミュニケーション力が高く周囲を巻き込んで業務を進めることが得意、など条件に当てはまる場合は適正かもしれません。
ITエンジニアのIT転職が可能な年齢

WEB系から制御系などIT業界の中で業種を変える、評価エンジニアからプログラマへの職種変更が該当します。
こちらも未経験者と同様に年齢制限はありません。IT業界は人材不足の状態が長期間続いており、どの会社もエンジニアを確保するために様々な待遇を設定しています。
条件が当てはまらなくても業界の経験者であれば短期間でスキル習得が期待できるので、問題になることは少ないです。
開発の現場では60歳を超えている現役のエンジニアがいることは珍しくありません。
未経験の技術領域に対しても、今までの経験を活かした業務アプローチが出来る方は会社に必要とされているので、むしろ給料などの待遇も手厚くなるかもしれません。
独立系IT企業
様々な企業のソフトウェア開発に携わることが出来ます。
必要スキルがプロジェクトごとに異なるので、企業としては多くの人材を確保しているほど対応案件を大きくすることが出来ます。
年齢で参画NGとするプロジェクトは稀であり、スキルがマッチするプロジェクトに割り当てられる可能性が高いので、年齢制限はありません。幅広く多くの開発を経験したい方は独立IT企業への転職がおすすめです。
メーカー系企業
自社製品のソフトウェア開発をメインで行います。
必要とされるスキルが決められており、開発方針も大体固まっているケースが多いです。
年齢が高くなるほど管理スキルを求めることが多く、キャリアアップさせるためには自身のスキル向上だけでは難しくなる可能性があります。
転職時も長期的な組織の構成を考えて年齢や経験を考慮されることがあり、年齢が上がるほど本人のスキルだけでなく周囲にどのような付加価値を与えられるか、という点で判断されます。
突出した技術力を保持している場合は事情が異なり転職はしやすくなりますが、一般的なエンジニアの場合は年齢を考慮されることを覚悟してください。
転職に有利な資格

IT業界では様々な資格が存在しますが、資格よりも業務経験を重視する企業がおおく、この資格がないと転職できないという資格は存在しません。
IT系資格
IT系資格の登竜門といえる、基本情報技術者や応用情報技術者を取得していることで転職が有利となることは殆どないと言えるでしょう。
IPAの高度資格や特定の技術に特化した資格であれば、興味を引く可能性はありますが転職の結果に大きな影響を与えることは期待できません。
英語系資格
グローバル系企業かどうかに関わらず、高い英語力は転職を有利に進められます。
オフショア開発、海外赴任などIT系スキルを持っていなくても業務の幅を広げられるので英語系資格は積極的に取得していきましょう
アピールの目安は英検だと準1級以上、TOEICスコアは700点以上です。
海外業務を睨んで人材の募集をしている場合は、IT経験より英語力を重視するケースもあります。
転職を有利に進めるコツ

IT業務経験の有無に関わらず、前職で能動的に成し遂げた事は転職活動でアピールすることで有利になるケースが多くあります。
ここではいくつかの例を紹介します。
上流工程経験
上流工程(要求分析、基本設計など)の経験者はどの会社でも少ないので、貴重な存在です。
前職がIT業種でない場合でも、顧客ニーズ分析や業務方針決めの経験は同様の価値があります。
ポイントは誰かが分析して決めた業務をこなすのではなく、自身で考えて行動を起こしたのか、というところです。
結果が失敗していたとしても問題ありません。むしろ、そこから問題点を分析して次業務で改善をしたなどのエピソードがあった方が説得力が上がります。
自身が業務を行う際は、可能であれば積極的に上位工程作業を行うようにしましょう。
コミュニケーション経験
どの業界でもコミュニケーションスキルが高い人は役割が重要な仕事ができることが多いです。
また、部門の枠を超えて多くの人と話ができる役割がいると、組織全体の業務効率が上がります。
ITエンジニアは少数で黙々と業務をこなしても成立することが多く、コミュニケーション力を高める機会があまり多くありません。
こういったスキルは転職者に期待されることがありますので、アピールすることで転職が有利に進められるでしょう。
まとめ
- IT転職に年齢制限は存在しません。経験有無に関係なく実現可能です。
- 未経験者は希望職種によって、難易度が変わります。収入面も違いが出るので慎重な選択が必要です。
- 経験者は年齢制限が殆どありません。メーカー系企業へ転職を希望する場合は経験を考慮されるので注意です。
- 転職する際に有利になる業務経験は「上流工程」と「多くのコミュニケーション機会」です。
経験した業種はどこでも問題ないです。 - IT系資格を習得するより、英語力の強化が長期的に重要です。
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